「開始」と「実施」は、仕事や行事の場面でよく使われる言葉です。どちらも“何かを行う”という点では似ていますが、指しているタイミングや意味合いには明確な違いがあります。特にビジネスシーンでは、使い分けを誤ると状況が正しく伝わらないこともあります。この記事では、「開始と実施の違い」を中心に、それぞれの意味や使い方、誤用しやすいポイントをわかりやすく解説します。
開始と実施の意味
一文での定義
- 開始:物事を始める最初の時点や、その行為を指す言葉
- 実施:計画や方針に基づいて、実際に行うこと
「開始」は“スタートの瞬間”に焦点があり、「実施」は“行動として行われていること”全体を表します。
開始と実施の使い方
開始の使い方
- 時間・日付・段階の区切りを示すとき
- これから物事が動き出す場面
- アナウンスや告知文で使われやすい
例:サービスを開始する、受付開始
実施の使い方
- 計画済みの内容を実行するとき
- 行動や対応そのものを示したい場合
- 業務・施策・調査などと相性が良い
例:研修を実施する、対策を実施する
開始と実施の例文
日常会話の例文
- 新しい習い事を来月から開始する予定だ。
- 健康診断は来週実施される。
ビジネスシーンの例文
- 本サービスは4月1日より開始いたします。
- アンケート調査を来週実施する予定です。
開始と実施の誤用・間違いやすい使い方
よくある間違いは、「行為全体」を表したいのに「開始」を使ってしまうことです。
- ❌ 研修を開始しました(=研修を行ったという意味で使う)
→ ⭕ 研修を実施しました - ❌ 対策を開始しました(すでに対応が完了している場合)
→ ⭕ 対策を実施しました
「開始」はあくまで“始めたこと”を示す言葉なので、その後の行動や結果まで含めたい場合には不向きです。意味の近さから混同されやすい点が、誤用の原因です。
開始と実施の類語・似た言葉との違い
- 着手:仕事や作業に取りかかること
- 実行:決めたことを行動に移すこと
- 遂行:最後までやり遂げること
「開始」は「着手」に近く、「実施」は「実行」「遂行」に近いニュアンスがあります。
開始と実施はビジネスで使っても大丈夫?
使える場合
- 開始:告知、案内、スケジュール説明
- 実施:報告、業務連絡、結果説明
避けた方がよい場合
- 行動内容を説明したいのに「開始」だけで済ませる
- 実行前なのに「実施済み」と表現する
言い換え表現
- 開始 → 「スタートする」「始める」
- 実施 → 「行う」「対応する」
開始と実施についてよくある質問
Q1. 「開始しました」と「実施しました」は同じですか?
A. 同じではありません。「開始」は始めたこと、「実施」は実際に行ったことを表します。
Q2. イベント案内ではどちらが適切ですか?
A. 日時を知らせる場合は「開始」、内容を伝える場合は「実施」が適しています。
Q3. ビジネスメールではどちらを使うべきですか?
A. 状況次第ですが、事実報告では「実施」を使う方が誤解が少ないです。


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