「棚に上げる(たなにあげる)」は、日常会話やビジネスの場面で耳にする慣用句です。皮肉や批判を含むことが多く、使い方を誤ると相手に不快感を与えることもあります。本記事では、棚に上げるの意味、使い方、誤用、類語との違いまでを、やさしい日本語で解説します。
棚に上げるの意味
棚に上げるとは、自分の欠点や過失には触れず、それをいったん無視して、他人の欠点や問題だけを取り上げることを意味します。
一文での定義:自分の問題を考えないまま、他人を批判すること。
棚に上げるの使い方
この表現は、不公平さや自己中心的な態度を指摘する文脈で使われます。多くの場合、批判的・皮肉的なニュアンスを含みます。
- 自分の失敗を反省せずに他人を責めるとき
- 同じ過ちをしているのに相手だけを非難するとき
- 責任の所在をずらして発言している場面
直接本人に向けるより、第三者の行動を説明する表現として使うと角が立ちにくくなります。
棚に上げるの例文
日常会話
- 「自分の遅刻は棚に上げて、人のことばかり注意するんだね。」
- 「ミスを棚に上げて文句を言うのは、ちょっと違うと思う。」
ビジネスシーン
- 「自身の不備を棚に上げて指摘する姿勢は、誤解を招きます。」
- 「過去の対応を棚に上げて議論が進んでいる印象があります。」
棚に上げるの誤用・間違いやすい使い方
よくある誤用は、単に話題を後回しにする意味で使ってしまうことです。
棚に上げるは、「忘れる」「保留する」ではありません。
- ×「その問題は棚に上げて、あとで話そう」
→ 単なる先送り - ○「自分の問題は棚に上げて、相手だけを責めている」
誤用されやすい理由は、「棚=一時的に置く」というイメージに引きずられやすいからです。
棚に上げるの類語・似た言葉との違い
- 自己棚上げ:ほぼ同義。より説明的で文章向き。
- 身勝手:性格や態度を広く指す言葉。行為の具体性は弱い。
- 二重基準:判断基準が人によって異なること。やや専門的。
棚に上げるは、自分の過失を無視する行為に焦点がある点が特徴です。
棚に上げるはビジネスで使っても大丈夫?
使える場合
- 第三者の行動を客観的に分析する文脈
- 問題点を整理する社内資料
避けた方がよい場合
- 本人への直接的な指摘
- 感情が高ぶっている場面
言い換え表現
- 「自らの課題を考慮せずに」
- 「前提条件を整理せずに」
- 「自身の不備に触れないまま」
棚に上げるについてよくある質問
Q1. 強い言い方ですか?
A. 皮肉や批判を含むため、やや強い表現です。使う相手や場面に配慮が必要です。
Q2. 目上の人に使えますか?
A. 直接使うのは避け、言い換え表現を用いるのが無難です。
Q3. 書き言葉として使えますか?
A. 使えますが、公的・公式文書では控えめにした方が安心です。


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